本読みの芋づる

芋づる式読書日記。

2019-10-31から1日間の記事一覧

『断片的なものの社会学』 岸政彦

エミール・デュルケムは、私たちが「神」だと思っているものは、実は「社会」である、と言った。祈りが届くかどうかは、「社会」が決める。災厄をもたらす悪しき神もいる。それと同じように社会自体が、自分自身の破滅にむかって突き進むこともある。神も社…

『どうしても生きてる』 朝井リョウ

はいはい。正しい正しい。誠実誠実。 思い出して、由布子は笑ってしまう。 なーんにも言ってないことと同じ言葉を掲げて、誠実ぶって。気持ち良さそー。 話者である自分は、誠実にこの問題に正しく向き合っていて、真摯で、社会に対して正義を祈ってる存在で…