本読みの芋づる

芋づる式読書日記。

2025-05-01から1ヶ月間の記事一覧

30.『片付かないふたり』

『片付かないふたり』は、2024年集英社ノベル大賞準大賞を受賞した村崎なつ生のデビュー作。 帯にある、選考委員三浦しをんの選評「人物の内面を丁寧に描写し、深く潜っていくだけで、小説は成立するものなのだ」という言葉通り、人物の心情を丁寧にひとつひ…

29.『ポトスライムの舟』

「時間を金で売っているような気がする」というフレーズを思いついたが最後、体が動かなくなった。働く自分自身にではなく、自分を契約社員として雇っている会社にでもなく、生きていること自体に吐き気がしてくる。時間を売って得た金で、食べ物や電気やガ…

28.『平成共同幻想』

grokにおすすめの本を聞いたら売ってもいないしそもそも存在もしない本を創作してすすめられたり、途中までしか邦訳されていないシリーズの邦訳されていない巻をすすめられたりして、「なんで読めない本をすすめるんだ!」とキレて若干喧嘩をしたことがある…

27.『しろがねの葉』(読書日記5「架空の人物との距離感」)

写真をやっていた時、担当教授に「被写体との距離がありどこか冷めている。あなたは人に対してもそうだけど」と言われたことがあり、バレてたのかと思ったことがある。 私は確かにそんなところがある。 それが現実にいる人だけではなく本の中の人に対しても…

26.『謝罪論』

「誤解を招いたら」とか「ご不快にさせて」を前置きにする謝罪ではなく、本当に誠実な謝罪ができる人を尊敬する。誠実な謝罪とは何か。 古田徹也『謝罪論』によるとそれは、自分がしたことを理解していて、相手がどんな気持ちになったのかも理解していて、ど…

読書日記4「地球外生命体とマッチングアプリ」

山崎まどか『優雅な読書が最高の復讐である』をちょこちょこ読んでいる。 山崎さんの本は読んだことがなかったけど、なんとなく海外文学好きのおしゃれでハイソなサブカルお姉さんというイメージがあった。そのイメージ通りだったりちょっとずれていたりする…

25.『幽霊塔』

あまり大きな声では言えないが、江戸川乱歩が好きである。独特の世界観を持っていて奇妙でおどろおどろしくて怖いもの見たさを満たしてくれる。いわゆる変態といわれるような作家なので、大きな声では言いにくいが。 同じような作家に谷崎潤一郎もいる。でも…