本読みの芋づる

芋づる式読書日記。

2025-11-01から1ヶ月間の記事一覧

47.『ミーツ・ザ・ワールド』

(本記事は金原ひとみ『ミーツ・ザ・ワールド』のネタバレを含みます) 金原ひとみさんは怖いお姉さんというか、アンダーグラウンドでバイオレンスな作風なんだとずっと思っていたけど、その印象が薄れつつある。その変化は『腹を空かせた勇者ども』から始まっ…

46.『まいまいつぶろ』

直木賞候補にもなり、「本屋が選ぶ時代小説大賞」の受賞作でもある村木嵐『まいまいつぶろ』を読んだ。 徳川幕府第九代将軍家重と彼の通詞(通訳)を担った忠光を中心に巻き起こる跡目争いが主題なんだけど、この中心にいる二人が語り手になることはなく、二…

Log7いざという時役に立たなくてもお守りはお守り

某月某日 『まいまいつぶろ』を読む。 己の出世しか考えてなかったような人がそれを投げ捨てて、他者のために身を捧げることを決意するシーンっていい。 久しぶりに時代小説を読んだ。私は好みの小説を関係性でいうと、主従関係を書いた小説が好きなのだが、…

45.『源氏物語 巻六』

巻六はほかの巻と違って二つの帖だけ。若菜上と若菜下のみ。でもそれぞれが結構分厚いので他の巻と厚さはだいたい同じ。 京都の博物館で写本を見たとき、この若菜上と下だけ分厚くて立体感がすごかった。源氏物語をリアルタイムで読んでいた読者はこの帖が回…