本読みの芋づる

芋づる式読書日記。

2019-11-01から1ヶ月間の記事一覧

読書日記 「おいで、もんしろ蝶」

ある朝、うまれたばかりのもんしろ蝶が、池のそばにきた。そして草の葉につかまって、池のおもてにうつる自分のすがたにみとれ、おもわず「ま、きれい!」とつぶやいた。 池は、くすっと笑っていった。 「ああ。あんたはとてもきれいだよ」 ほんとうに〈うま…

本に救われるのはまだ先。

下北沢のB&Bで行われた三宅香帆さんとチェコ好き(和田真里奈)さんのトークイベントに行ってきました。 bookandbeer.com 三宅さんのことはこのブログでもちょこちょこ言及しているし、すっかりファンなのですが、今回イベントに参加するのは初めて。(実は…

フェミニズムとムーランとアナ雪

最近フェミニズムの本を読むのが楽しくて何冊も続けて読んでいる。 楽しいだけではなくて、自分の無知さに気づいて、自分がいかにのうのうと生きていたかを知ることでちょっと恥ずかしくもなる。 またフェミニズムは、旧来的な男性にとっては、居たたまれな…

『生命式』 村田沙耶香

「真面目な話さあ。世界ってだな。常識とか、本能とか、倫理とか、確固たるものみたいにみんな言うけどさ。実際には変容していくもんだと思うよ。お前が感じてるみたいにここ最近いきなりの話じゃなくてさ。ずっと昔から変容し続けてきたんだよ。」 いまだに…

『寂しくもないし、孤独でもないけれど、じゃあこの心のモヤモヤは何だと言うのか』 チェコ好き

私たちはそろそろ「愛される女」に憧れるのを卒業しなくてはいけなくて、これからは「きちんと意見を言える女」を目指していくべきなのだろう。 もちろん「愛される女」なんかよりも、ずっとハードルが高い。 日頃から趣味や仕事の話をして、互いに信頼を重…