2026-07-01から1ヶ月間の記事一覧
鈴木涼美『悪い血』を読んだ。今回最後の芥川賞候補作。 金原ひとみ『YABUNONAKA』に出てくるみたいな理解のある彼くんが出てきて、結局行き着くべき「しあわせ」とはそこなのか?みがあって興味深かった。 理解のある彼くんって白馬の王子様みたいに絶滅危…
第175回芥川賞候補作品を全部読む試みもこれで3作品目。これまで読んできた候補作と比べて、未来に向ける視線があった。しかしそれは希望溢れる未来ではなく、現実が見えてない権力者が押し付ける未来だ。 中国にある集合マンションを美術館に作り替えないか…
小砂川チト『ゾンビ回収婦』を読んだ。 『ソリティアおじさんがいたころ』、『アンチ・グッドモーニング』に続いてこちらも芥川賞候補作。前に読んだ2作に続いてこちらも労働の話だった。 主人公は、ゲームの中で倒されたゾンビを回収する仕事をひたすら続け…
このブログで無意識に何度も書いてしまっている願望に、「私は私から逃れたい」というものがある。第175回芥川賞候補作の八木詠美『アンチ・グッドモーニング』にもそんなことが書かれていた。「私が私であり続けることのつらさ」が。 そしてそれは前回書い…