本読みの芋づる

芋づる式読書日記。

読書日記 『緋色の習作』

三谷幸喜さん作・演出の舞台、「愛と哀しみのシャーロック・ホームズ」を観に行けることになったので、今月はホームズ作品読破が目標です。

 

三谷さんが日本を舞台にリメイクしたドラマ、アガサ・クリスティの「オリエント急行殺人事件」も「アクロイド殺し」も大好きなので、今度は舞台でホームズものをやると知って、ぜひ観たい!と思ったのでチケット取れてよかったーーー。

 

 

ホームズものは中学生くらいの時に「シャーロック・ホームズの冒険」を一回読んだだけなので、もう殆どなにも覚えていない。

せっかくだからこれを機に読もう。三谷さんがどんなアレンジを加えているのか、どんな風にオリジナルに忠実なのかわかったらきっと楽しい。

 

ということで河出文庫シャーロック・ホームズ全集に取り掛かることにしました。

まずは1作目の『緋色の習作』から。

…面白いっ。

面白いんだろうなとは思っていたけど面白い。

そして、そうなんだろな。そこが人気の秘密なんだろうな、と思っていたけど、ホームズとワトスンの関係がなんともいい。

ホームズをワトスンに紹介した人も、ちょくちょくホームズを頼りに相談にくる警部二人も、ホームズのことを変人としか、便利な道具ぐらいにしか考えてないところに、ワトスンだけはホームズの能力の比類なさに驚嘆して褒めてくれる。

そのホームズの嬉しそうな様子が無邪気でなんとも愛らしい…。

 

河出文庫シャーロック・ホームズ全集には何ページにもわたって詳しい解説があって、そこには

ホームズ物語は全体を通して見た場合、心優しいワトスンがいかにして血も涙もないようなホームズを、血の通った人間にしていくのかの物語である、とも見なしうるのである。

 

とあって、ますますシリーズを読み進めるのが楽しみになった。

 

三谷さんはこの2人のことをどんな風に料理するんだろう。

しかもワトスンを演じるのは佐藤二朗さんですよ。佐藤さんがどう演じるのかもまた楽しみ。

 

前に三谷さんがイギリス留学中の夏目漱石を主人公にした舞台を観に行ったけれど、その時の舞台美術も衣装も素敵だったので、今度はどんな舞台美術なのか衣装なのかも楽しみ。

三谷さんはイギリスが好きなのだろうか。

 

とにかく楽しみしかない。

もっとホームズを読んでさらに楽しみを深めていこう。